前回のオイル交換から約1年程経っているので、エンジンオイルの交換をしていきます。
以前は3ヶ月に1度くらいの頻度で交換していましたが、最近はバイクに乗る頻度が減っているので「オイル交換」の頻度も減っています。
僕のオイル交換の基準は、走行距離=3000キロ程度、期間=半年~1年くらいを目安にしています。
サーキット走行や、レッドゾーンまで回す場合はもっと短いスパンでの交換が必要です。
ですが、ツーリングメインならそこまでシビアに考えなくても大丈夫です。
ちなみに「用品店などでプロにお願いする」のと「自分で行なう」のでは、どちらがお得かいろいろなサイトで比較されているので割愛しますが、ざっくり1000円〜2000円程度の差があります。(自分で行った方が安い)
オイル交換の回数が増えるたび(バイクに長く乗る)に、自分で行なう方がお得になっていきます。
「作業の手間や廃油パック、必要な工具」を買うことを考えると、コスパだけで言えば「用品店のサービス」のほうがいいと思います。
・とりあえず、安く済ませたいから自分でやる方法を調べてる
もしこう考えているなら、「用品店のサービス」を利用したほうがいいと思います。
ですが、オイル交換って「バイク整備の基本が勉強できるメンテナンス」です。
こう考えているのであれば、ぜひチャレンジしてみてください。
自分で整備するとより愛着も湧きますし、整備自体が楽しくなってきたりします(笑)
オイル交換だけで考えたらそこまで節約にはなりませんが、自分で主要整備ができるようになると「工賃」がほとんどかからなくなります。(維持費が安くなります)
その第一歩として「オイル交換」はおすすめです!
この記事は以下のような人におすすめです。
・どんなオイルを選べばいいの?
・今後、自分で整備できるようになりたい!
エンジンオイルの選び方
オイルはたくさんの種類がありますが、車両によって向き不向きがあります。
例えば古い車両(空冷のキャブレター車)に最新の100%科学合成油を入れると、クリアランスや工業製品の質の問題で「オイル滲み」や「漏れ」が発生したりします。
「高いオイルを入れておけばいい」という問題でもないんですよね。
僕はとりあえず迷ったら純正のオイルを使うようにしています。
純正品でもランクがいくつかありますが、今回はホンダ純正の「G2」というオイルを使うことにしました。
はっきり言って「高価なオイル」ではありません。
ですが、「高いオイル」を長く使うより「安いオイル」を定期的に交換する方が、エンジンにはやさしいと思ってます。
安いと言っても純正品なので「オイルの質」には問題ありません。
交換する手間はかかりますが、お金よりも愛情をそそいであげましょう(笑)
※社外品にも良いオイルはたくさんありますが、入手性とコスパを重視すると「純正品」に戻っていくんですよね。良いオイルでも数年後に廃盤になっていたり、売り切れでなかなか入手出来なかったりすると、定期的なメンテナンスには使いにくいですよね。
通販では「店舗より安くエンジンオイルを購入できる」のも自分で行なうメリットです。
①:オイルフィラーキャップを緩める
まずエンジンオイルの注入口である「オイルフィラーキャップ」を外します。
空気の通り道を作ることで、古いエンジンオイルの排出がスムーズになります。
ここを忘れるといつまでもポタポタと滴って、時間がかかるので外しておきましょう。
(キャップを外すにはサイドカバーを外す必要があります。)
②:「2ヶ所」のドレンボルトを外す
この車両は「ドライサンプ」方式(エンジン、オイルパン以外にオイルを貯めておくタンクがある)なので、ドレンボルトが2箇所あります。
一つはエンジン下(車体左側のクランクケースカバーの近く)から、もう一つはオイルタンクの下(車両の下部)にあります。
どちらか一つでは古いオイルが完全に抜けきらないので、必ず両方のドレンボルトからオイルを抜きましょう。
自宅で作業する場合、廃油の処理はこのような「廃油パック」を使います。
この「廃油パック」に古いオイルを入れると、そのまま燃えるゴミで出すことができます。
※詳細は住んでいる地区によって異なりますので、ゴミ処理のパンフレットなどを参考にしてください。
[CB400SS][CL400]の場合、使用するオイル容量は1,7〜1,8Lです。
新しいオイルは1L缶ですので、300ccくらい余ります。余った分は保管場所の関係で捨ててしまうので、その分も込みでこのサイズをよく使います。
工具でボルトを緩めたら、廃油パックを下にセットしてからボルトを取り外します。
ボルトを取り外す際、少しオイルが手に付きますが慌てないようにしましょう。焦ってオイルをこぼしたりすると後が面倒です。
エンジンオイルは少し温めておいた方が、古いオイルを排出しやすいです。
今日は暖かかったので特に温めることはしませんでしたが、冬などは少しエンジンをかけて温めてからのほうがいいです。(温めすぎてやけどには注意です。)
両方のドレンボルトからオイルを抜き終えたら、ドレンボルトをセットします。
この時ボルトに装着する「ドレンワッシャー」は必ず新品にしてください。(CB400SS、CL400ではどちらのドレンボルトもM12のワッシャーを使います。)
オートバイには「ワッシャー自体が潰れる(変形)ことで気密性を保つ」設計になっている場所がいくつか存在します。
決められた力でボルトを締め込むことで、ワッシャーが潰れてオイルが漏れないように密着します。
外したワッシャーは一度潰れているので、もう一度使うとわずかな隙間ができてオイルが漏れたり、滲んできたりしてしまいます。
クラッシュワッシャーはセットで買うと、1枚10~20円程度で買えるので必ず新品にしましょう。
(ひっくり返してもう一度再使用することもできなくはありません。ですがトラブルがあった際、オイルを抜くことになりますし、数十円でトラブルを回避できるなら安いものです。)
ドレンボルトは締め付けるトルクが決まっています。
今回の車両ではどちらのボルトも「25ニュートン」の締め付けトルクです。
僕はこのトルクレンチを使ってます。
特に整備に慣れていない人ほど、締付ける感覚がよくわからないでしょうからトルクレンチは「初心者ほど必要な道具」です。
締め付けが足りなければ「オイルが漏れてくる」可能性がありますし、締め付けすぎるとネジ山がダメになったり、オイルパンが割れます。(エンジンのオイルを入れておく場所)
そうなると、トルクレンチが何本も買える金額が必要になります。
これからバイク整備を「自分で行なう予定」があるなら、他の整備でも使うので「トラブル防止の保険」も兼ねて持っておいてもいいと思います。
持っていない場合、整備する人の感覚で締めることになります。
感覚としては、ボルトを締めていき抵抗なく閉まらなくなった場所から、1/4~1/2締め込む感じです。
ワッシャーが潰れる感じは、ある程度経験があると分かるのですが、口で伝えるのが難しいですね。(笑)
③:新しいエンジンオイルを入れる
ドレンボルトを取り付けたら、後はオイルを入れていきます。
このエンジンは、「オイルフィルター交換時=1.8L」「オイル交換時=1.7L」オイルを使用します。
今回はオイルフィルターを交換しないので、1.7Lのオイルを入れていきます。
オイル缶から直接入れると、「こぼす」or「どのくらい入ったかがわからなくなってしまう」のでオイルジョッキがあると良いです。
数百円で入手できます。
バイク用に使うなら1Lのものが使い勝手がいいです。100cc単位で調整できます。
オイルを入れ終えたら、オイルフィラーキャップを締めてオイル交換は完了です。
[CB400SS][CL400] エンジンオイル交換 〜まとめ〜
日付と走行距離、使用したオイルブランドなどはメモなどに記録しておきましょう。
2台持ちの場合や、長期間乗らない期間があったりすると、前回いつオイル交換したのかわからなくなってしまいますよ。
「オイル交換」は基本的な整備、メンテンナンスです。
金額と手間を考えると、用品店のサービスを利用する方が楽です。
僕も社会人になりたてで、時間がない時は利用してました。
本当に時間がない時って、メンテナンスよりも乗ることに時間を使いたかったです。
ですが、「これからバイク整備にチャレンジしたい」と考えている人や「お金はないけど時間はある」という、昔の僕みたいな学生さんなんかはぜひチャレンジしてみてください。
今回使用した道具はこちら↓
エンジンオイル ホンダ ウルトラG2
廃油パック
クラッシュワッシャー M12
トルクレンチ SK11 デジタルトルクレンチ