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「失敗談有り」中古バイク購入時に気をつけるポイント5選!「中古車」

2021年8月22日

中古バイク購入時に気をつけるポイント5選!

先日、職場の後輩からオートバイを買いたいと相談を受けました。

最近は中古バイクの高騰が続いていますので、できるだけ安く抑えたいようで個人売買を考えていたようです。(某オークションです)

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気になっている車両を見た所、「自分だったら買わないな」というコンディションでしたので、ひとまずその車両は見送ることになったのですが、中古バイクの見極めって難しいですよね。

僕は今までに個人売買の車両を乗っていたこともありますし、バイク屋で購入したこともあります。高いお金を払ったのに、実はフレームが歪んでいたという経験もしました。

(その車両は納車後半年でエンジンが駄目になってしまい、購入店と別のバイク屋に持って行った際にフレームの曲がりが判明したのですが、部品取りとして買い取ってもらった数週間後ヤフオクに実働絶好調車として出品されていました(笑))

ローンだけが残り、車両がなくなるともう絶句です。

なのでそんな失敗経験も踏まえて、「みなさんのバイク選びの参考になれば」と思い僕がバイクを選ぶ際に注意するポイントを解説していこうと思います。

まず知っておいて欲しいこと

①走行距離は気にしないこと

中古バイクや中古車を選ぶ際に参考になるポイントとして、「走行距離」があります。

たくさん走っている車両は全体的にやれてそうな感じしますし、走行距離7万キロのバイクと走行距離2万キロのバイクであれば後者のほうが状態がいいような気がしますよね。

もしあなたが欲しいバイクがここ数年以内に発売した車両なら、メーターや車検証の走行距離を参考にしてもいいと思います。

ですが中古バイク(特にキャブ車)では新車の発売から10年、20年が経過している車両も珍しくありません。それなりに年数が経っている場合、少し話が変わってきます。

メーターはすぐに壊れる

転倒すると簡単にメーターは壊れる
転倒すると簡単にメーターは壊れる

バイクのメーターはむき出しなので、転倒したり事故にあってしまうと簡単に壊れます。

本当にすぐ壊れます。

「メーターを巻き戻して、商品の状態を偽って売ってやろう」という悪意がなくても修理でメーターを新品交換した場合、メーターは「0」からのスタートになります。

オートバイは自立できない乗り物です。

発売から何十年も経過している車両では転倒歴がない車両を探すほうが難しいでしょう。

ということは、メーターを交換している可能性も・・・ということです。

また、年数の経過とともにメーターが自然に壊れることも珍しくはないですよ!

車検証に記載される走行距離は過去2回の車検時の走行距離

車検証には検査時の走行距離が記載されます。

その走行距離とメーターの走行距離が合わない(少なくなっている)場合、業者オークションなどでは「走行距離改ざん歴有り」と表示されるようです。

ですが、車検証に残る走行距離は過去2回分のみです。

何かしらの理由で純正の新品メーターに交換してから、4年(車検2回)を経過すると、車検証に記載された数値とメーターの走行距離は合致しているように見えてしまいます。

「実走○○○キロ!」と表示される訳です。

車両状態は走行距離に比例しない

20年前の車両で走行距離が1万キロといった車両は、平均すると1年で500キロ程度しか乗られていなかったということになります。

500キロは頑張れば1日で走れてしまう距離ですから、実際はほとんど眠っていた車両かもしれません。

「室内保管で大切に保存されていた車両」である可能性もなくはないですが、ある程度の期間放置されていた車両である可能性もあります。

ある程度の距離を走っている車両は、最低限のメンテナンス(タイヤの溝がなくなったら交換したり、ブレーキパッドの交換をしたり)をすると同時に機関が定期的に動いていた訳ですからバイクのダメージが少なかったりします。(バイクは乗らない期間があると急速に劣化していきます)

                 

要約すると、「1万キロ走行の車両」と「5万キロ走行の車両」では後者のほうが総合的な状態がいいということもあるということです。

以上3つの理由から僕はあまり走行距離を気にしません。あくまでも参考程度です。

② フレームが曲がっていても普通に走る。

驚かれるかもしれませんが、バイクのフレームが多少曲がっていても(歪んでいても)ほとんどのライダーは気が付かないと思います。

もちろん度合いによりますが。、、

僕は自他ともに認める(分かるレベル)のフレーム曲がり車両に乗っていました。

(1)スーパースポーツの逆輸入車に乗っていたとき、200キロ以上出した事がありますが(クローズドですよ)わかりませんでした。

真っ直ぐに走らないとかはなかったです。
その車両はエンジンが駄目になった後、購入店とは別のお店に持って行った際にフレーム曲がりが判明しました。(この車両ではスイングアームのピポッド部分に歪みがあり、おそらく転倒や車との接触などにより左側から力が加わっての歪みでした。)

(2)事故によって主にシートレールが曲がっている車両に乗っていた時期もありますが、普通に走ります。コーナーでも変な癖もないです。

わかる人が見たらすぐわかるような状態でしたが、機械によるフレームチェックでは問題なしという結果でした。(汗)

機械による測定だと、前輪と後輪の数値によるチェックなので微妙なねじれなどは測定しにくいようです。

とはいえ前輪と後輪のクリアランスに異常がなければ「走行には問題はない」とも言えます。
走行に問題がないレベルのフレームの曲がりを「フレーム曲がり有り」とするのかどうかは・・・

上記2点を踏まえて、僕が中古バイクを選ぶときに見るポイントを解説していきます。

ポイント1:フレームの首部分の溶接部分

フレームの「首」部分
フレームの「首」部分

ここは基本です。

壁にぶつかったり、車にぶつかったりなどで正面から大きな力が加わるとこの部分に負荷がかかります。事故を起こした車両を直せるかどうか判断するのに見るポイントの一つでもあります。                                                                                                                                                                                                                                                                          

部分的に盛り上がっていたり(変形)する車両は避けたほうがいいでしょう。

この部分に異常がある場合、相当強い力が加わっています。(通常はフロントフォークが曲がったり折れて衝撃吸収しますが、それでは吸収しきれなかった衝撃が加わるということです)

場所的にもフロントフォークが接続される根本部分なので、ここに歪みがあると真っ直ぐ走らない可能性もあります。

よっぽど特殊な状況(むちゃくちゃレアな車両など)を除いて、僕はこの部分に不安があるバイクは絶対に買いません。

ポイント2:ハンドルロック

ハンドルロックの部分
ハンドルロックの部分

ここも基本です。(写真の車両は転倒歴があるので、少しサビがでてますね(汗))

ハンドルを切る方向に強い力が加わった際に傷や変形が見られます。具体的には転倒したときなどです。

①ほど絶望的ではありませんが、ここに問題がある場合それなりの力が加わる転倒をしている可能性があるのでフレームのチェックをより気をつけて行う必要性があります。

ただフレームと違い最終的には交換できる(交換されてしまう)場所なのであくまでも参考程度にです。

ポイント3:スイングアームのピポッドシャフトのボルト

ここはそこまでメジャーではないかもしれません。

スイングアームとフレームを接続している場所です。

この場所はフレームとスイングアームをシャフトが貫通しています。(もちろんグリスアップされてます)

厳密にいうとグリスアップなどのメンテナンスをする必要はあるのですが、2〜3万キロ程度でメンテンスする場所ではありません。

この場所をメンテンスするとなると、「リアホイールを外して→サスペンション外して→スイングアーム外す」となるので結構な重整備です。工賃もかなりかかりますし(時間がかかる)納車整備でいちいちやっていたら恐らく利益になりません。

この部分のボルトはかなりの力で止まっているので、外すのに工具をセットして力をいれるとボルトに工具の跡が残ります。

新車から年数が経っている車両の場合、ボルトも年数なりにやれていく(ツヤがなくなったりする)のでこの場所のボルトが新品になっていたり、一部分が光っている車両は注意です。

何が言いたいかというと、「走行距離1万〜2万キロの車両でこの部分に工具を掛けた跡」がある場合、”スイングアームを外すorスイングアームの交換をする必要がある何か”があったということです。

「”スイングアーム”とフレームやエンジンなどのやれ具合に差がある場合」、ボルトに工具の跡があれば交換していると見たほうがいいと思います。

ここだけで判断する訳ではありませんが、「その車両に過去なにがあったか?」を判断するのには参考になります。

ポイント4:ブレーキディスク

ブレーキディスク(写真は走行10,000キロ程度のもの)
ブレーキディスク(写真は走行10,000キロ程度のもの)

ここはメーターの距離と実走行が正しいかどうかの判断に使います。(とは言え新品に交換できますし、修理に中古品を使用した可能性もあるのであくまでも参考)

ブレーキディスクはブレーキパッドで挟むことで摩擦を生じて制動力を発揮します。

その際、少しずつディスクは削れていくので走行距離が増えるとともにどんどん痩せていきます(薄くなる)

ただパッドの状態などにより均等にはすり減らず、段差ができることがあります。

触ると分かるのですが、使用距離が多いブレーキディスクは表面が波打っているように凸凹しています。

しかし通常、走行距離1〜2万キロ程度ではブレーキディスクはそこまで波打ったりはしません。

多少の凹凸はおかしくありませんが、ぱっと見ただけでわかるほどの凹凸は走行距離が長い可能性があります。

ブレーキディスクに波打ちが見られる場合、走行距離はそれなりに行っている可能性があるので、メーターの走行距離と数値が合わない場合・・・です。

ポイント5:エンジンの始動

アイドリングが安定するには条件が3つ必要
アイドリングが安定するには条件が3つ必要

エンジンが始動してアイドリングが安定するには条件が3つ必要です。

1良い火花
2良い混合気(ガソリンと空気)
3良い圧縮(エンジン内部)

このどれかに問題がある場合、アイドリングが安定しなかったり、吹かさないとエンジンが停止してしまったりします。

オークションの参考動画などでエンジンを吹かす(アクセル煽る)部分のみの動画だったり、アイドリング回転数が高いものは3つの条件のうち何処かに問題がある可能性があります。(ごまかすためにわざとそのように撮影している可能性もありますね・・・)

プラグ交換や、キャブのオーバーホールで治ればいいのですが、CDI(コンピューター)が壊れていたりエンジンの圧縮が抜けてしまっている場合、かなり高額の修理が必要です。(要はエンジンのオーバーホールです)

なのでエンジンの始動に手こずったり(車種によってはデフォルトで始動性が悪い車種もある)アイドリングが安定しない車両は避けたほうがいいでしょう。

ちなみにエンジンの圧縮は、オイル交換をしないで乗っているとどんどん弱くなっていきます。

一度落ちてしまったエンジンコンディションは後から良いオイル(高級品)を入れても時既に遅しです。ある程度の延命はできても良いコンディションに戻すことはできません。
みなさんもオイル交換は定期的に行いましょう。

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中古バイク購入時に気をつけるポイント〜まとめ〜

大体どのバイクでも通用するポイントだとこんな所でしょうか?

あとは車種によってウィークポイントがあったりするのでそのへんも見れるといいです。

今日上げたポイントをしっかりチェックできれば、大外れの車両を引いてしまうことは少ないと思います。(とはいえ年数の経った車両であれば納車後に、不具合がでてもおかしくないです。ですが修復不能なレベルではないはずです。)

あと一番大事なことは「心に余裕を持つこと」です。

「次はいつ入ってくるかわからない」「中古車に同じ車両はない。1台きり」など言われるとつい心が揺れてしまいますよね。

特に今は中古バイクの相場が上がっている(欲しい人が多いので、値段が高くても売れる)ので完全な売り手市場です。

部品のオークションなんかもそうなんですけど、レアなパーツでも我慢強く待っていれば結構出てくるものです。

ですから、限定車などを除けば必ず次のチャンスが巡って来るはずです。

もし気に入らない点があるのなら無理に買わないほうがいいでしょう。(僕は学生時代に我慢できず失敗しました)

今回の記事がみなさんのバイク選びの参考になれば幸いです。

それでは!

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