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[世界最高峰のドライバー] ネジを舐めないドライバー [PB]

2021年4月26日

PB ドライバー

今日は日常生活で一番使うことの多い工具「ドライバー」についてです。

バイクや車を整備しなくても、家具の組み立てやDIYなど、僕たちの生活の中で使うことが多い工具で一家に一本はあると思います。さすがによく使う工具なだけあってホームセンターにはたくさんの種類のドライバーが売っていますよね。

ドライバーを使う作業で失敗することと言えば「ネジをなめてしまう」ことです。みなさんも一度は経験があるのではないでしょうか?

ネジをなめてしまった場合、「バイスプライヤー」や「ショックドライバー」などの工具を使うか、完全にプラスネジが崩れてしまった場合はドリルでネジ自体を削除してから、ネジ穴を修正しなくてはいけません。

上記の工具を持っていない場合は道具を揃えることから始める必要がありますし、作業時間もそれなりにかかります。バイク屋さんなどのプロにお願いする場合でもやはり時間とお金はかかってしまいます。

実はプラスネジに使う工具、「ドライバー」は品質の差が出やすい工具です。

高品質なドライバーを使うと、ネジをなめるトラブルがかなり減ります。

僕も100均でセットになったドライバーからホームセンターで数百円のドライバー、今回紹介するPBのドライバーまでいろいろなドライバーを使ってきました。今までにたくさんネジをなめましたが、PBのドライバーを使うようになってから激減しました。

特に整備に慣れていない時って経験値が少ないのに、「できるだけお金をかけずに」やろうとするので余計に失敗してしまうんですよね。

そこで今日は世界最高峰のドライバーとして有名なPBのドライバーを紹介しようと思います。5年以上使ってのレビューです。

この記事が参考になる人はこちら

①ねじをなめてしまった人
②これ以上力を入れるとなめてしまいそう
③整備初心者な人

ドライバーの使い方、ネジのサイズの基本知識

この記事を見てくださっている人は「ネジをなめてしまった」ことのある方がほとんどだと思いますが、まず最初にドライバーの使い方、規格をおさらいしておきます。

どんなにいい工具を使っても「使い方が間違っていると」失敗します。

ネジにはサイズ(規格)がある。

セットになったドライバーを購入するとプラスドライバーでも数本あるのが分かると思います。

よく見ると先端の十字部分のサイズが異なります。

先端のサイズが異なるドライバーがあるということは、ネジも複数のサイズがあるということです。

普段一番使うサイズは#2番と呼ばれるサイズです。

一般的にプラスドライバーというとこのサイズを指すことが多く、家具なんかでもよく使われているサイズです。オートバイでも一番よく使われているのはこの#2番です。

#2番を基準として少し大きいのが#3番、逆に少し小さいのが#1番となります。キャブレターなどでは#1番のプラスネジが使われていることも多いです。

パソコンの内部などでは#0番などもっと小さいプラスネジが使われることもあります。

このサイズは精密ドライバーのサイズになってくるので、#2番のドライバーをセットしようとしてもサイズが違いすぎてドライバーがハマりません。なのでサイズ違いの工具を使った事による失敗は起こりにくいです。(パッと見てこの工具で緩めるネジではないとわかります。)

問題は#1番と#3番のプラスネジです。

この2つのネジには#2番のドライバーを当てた時、ガタがあったり、噛み込みが甘くなります。

「最適な工具(サイズ)ではないが回りそうな気もする」のですが、プラスネジは少しでも不安な感触がある時は力を入れてはいけません。

サイズが合っていないドライバーでプラスネジを回すとかなりの確率でネジをなめてしまいます。(もしくはネジを痛める)

ドライバーを使う時は押す力8、回す力2(もしくは7:3)

整備に慣れていない方だと、ネジやボルトを緩めたり締め込んだりする際、回す力がく工具をネジに押し付ける力が弱くなりがちです。

特にプラスネジの場合、工具の力をネジに伝達するのは先端の十字部分だけなので、構造上「押す力が弱く、回す力が強い」とネジの切り込みからドライバーが外れる方向に力がかかってしまい、完全にドライバーが噛み込んでない状態で回すことになってしまいます。

その結果、力が伝達する面積が少なくなり、ネジを痛める(なめる)ことに繋がります。

ドライバーを使う時は押す力8、回す力2です。

渋いネジや固着したネジでは全体重をかけるようにして押さえながら(押す力をかける)外すこともあります。

ネジを回すときは、「回す力は少し、押さえる力は多め」とおぼえておきましょう。

話が少し脱線しますが、「ショックドライバー」というものがあります。(アタックドライバー)

ハンマーなどで叩くと力が加わった際、先端のドライバー部分が回るようになっていて、叩くと同時に先端がネジに押さえつけられるのでネジをなめずに外せるという工具です。固着してどうしようもないネジはこのような工具を使う方法もあります。

PBのドライバーは先端の精度が高い

PB ドライバー 先端の精度が高い
PB ドライバー 先端の精度が高い

このドライバーの一番の特徴はなんと言っても先端の精度の高さです。

写真ではよくわからないですが、この先端部分の精度の高さは一度使うと病みつきになります。一見すると磁力付きドライバーのような見た目をしていますが、このドライバーには磁力がついていません。

ですが、このドライバー「先端の精度が良い」のでネジがくっつきます。

ネジの切りかけとドライバーの先端部分がぴったりとくっつき、真空状態のようになりネジがくっつきます。そのくらい先端の精度が高いということです。(やらせではないですよ、ネジを押し付けるとこんな風にくっつきます)

単純な事ですが先端の精度がいいとネジにうまく力を伝えることができるので、ネジをなめにくくなります。

これは実際に使って見ないとわからないかもしれません。僕は工具屋のお試しコーナーで初めてこのドライバーを使ったんですが、みなさんも一度使って見ると、ネジがドライバーに吸い付くような感覚が分かると思います。

ネジに当てて力を込めた際の安心感が違います。遊び(ガタ)が非常に少ないです。

ネジとくっつくという事で言えば、先端に「磁力付きのドライバー」もありますが、ここでの本質は先端の精度の高さです。

ネジとドライバーの遊び(ガタ)の少なさはPBのドライバーには敵わないものが多いですし、磁力は砂鉄やゴミ(金属片)を拾ってしまうことがあります。(これがネジをなめる原因につながるという方もいますね)

磁力付きのドライバーは奥まったところでもネジを落とさずに作業できるなどの、メリットもあります。

世界最高峰の品質管理

このメーカーのドライバーは一本一本刻印がされていて製造年月日などが確認できます。

だから何だと言われればそれまでですが、物を作るメーカーとしての品質管理には信頼できますよね。

PBのドライバーは一般的なホームセンターではあまり見かけることがないかもしれません。僕は工具専門店で入手しました。(こないだコーナンで見かけたので、少しずつ入手しやすくなってるかもしれません。)

初心者こそ最高の道具を使おう

中古車や古いバイクに乗っていると、錆びたネジやボルトに遭遇することって結構ありますよね。

整備する人の腕も大切ですが、「質の高い工具」を使うことで回避できるトラブルもたくさんあります。

特にプラスネジ(ドライバー)は「工具の質」が顕著に出ます。

状態の悪いネジは精度の悪い工具、ドライバーでアクセスするとすぐなめてしまいます。

ネジやボルトを舐めたとしても、ドリルで揉んだり最悪バイク屋などプロにお願いすれば修復することは可能です。しかし最初に書いたとおり時間とお金が余計にかかります。

そうなると貴重な休日があっという間に終わってしまったり、本来ツーリングに行けるはずだった予定を変えざるを得ないですよね・・・

「自分は整備初心者だから、そこまで高級な工具は必要ない」と考える方もいるかもしれませんが、これ実は逆です。

初心者だからこそ最高の道具を使うべきなんですよね。

僕の趣味であるカメラ(写真)なんかも同じです。

ある程度の経験がある人は「コツやポイント」がわかっているので限られた道具(エントリー向けの道具)でもうまいこと対応できますが、初心者の場合そこまでの対応力は身についていないことが多いです。

ゲームで例えると、初心者のプレイヤーがゴール(ゲームクリア)まで辿り着くには、「初期装備」より「最強の武器」を装備していたほうがもちろん楽ですよね。

知らないだけで、実は具を変えれば簡単にうまいことできてしまうことも少なくないです。

とはいえ工具も全てをプロが使う高級工具で揃えると、何十万という金額になってしまいます。(もしくはそれ以上)

さすがに「いくら初心者こそいい道具を使うべき」といっても現実味のある金額ではありません。

このPBのドライバーは世界最高峰の精度を持つドライバーなのに、金額がそこまで高額ではないです。

1番ベーシックな#2番のドライバーであれば1800円程度で購入できます。「ネジをなめるリスクを減らせる」ならこの金額を投資する価値はありますよね。

このドライバーの少し古いモデルはグリップが臭いという問題点を抱えていました。今はその問題点も改善されて匂いはしません。このページで紹介してるものと同じグリップなら大丈夫です。

PBドライバー 〜まとめ〜

まとめ~

・ドライバーの使い方、ネジのサイズの基礎知識
①ネジにはサイズがある。少しでも遊びがある時は、サイズが合っているか確認
②ドライバーを使う時は押す力8、回す力2
③なめそうになったらショックドライバーなどを使うことも考える。

・PBのドライバー
①PBのドライバーの精度は世界最高峰
②ドライバーは整備技術の低い人ほどより工具の恩恵を受けられる

まとめるとこんな感じです。僕は最初PBの#2番のドライバーを買ってから少しづつ揃えて、今では持っている主要なドライバーは全てPBになりました。

新しいドライバーを考えている人にはおすすめですよ!

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